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憂「私にももっと構ってほしいのに・・・ううっ・・・んっ・・ハァハッ・・・」 ※ ガラッ! 純「お嬢さん、お悩みですね!?」 憂「ひゃあっ!?じゅ、純ちゃん!?」 純「私は純ではない!謎のお助けヒロイン、キューティー・純だッ!!」 憂「…やっぱり純ちゃんじゃない」 純「細かいことを気にするお嬢さんだね…助けてあげないよ?」 憂「へっ!?あ、あの…ごめんね?」 純「いいよ。で、何の悩み?」 憂「えーと…お姉ちゃんがね…」 純「なるほど!全て丸ごと完璧に理解したよ!」 憂「まだ全然説明できてないんだけど…」 純「つまりお嬢さん、君はお姉さんからの愛が足りない、そう感じているのでしょう?」 憂「な…何でわかったの!?説明し終わってないのに…」 純「金色のお助けヒロイン、キューティー・純は地獄耳なのだッ!」 憂「……盗み聞きしてたんだね…」 純「私に不可能はそんなにないのだッ!」 憂「あの、もう遅いからあんまり大きな声…」 純「お嬢さん、私にすべてお任せなさい!カモン、アズネコ!」 ガラガラ 梓「おじゃましまーす…」 憂「梓ちゃん!?」 純「これなるは我が忠実なるパートナー、魔法キャットのアズネコだよッ!」 梓「にゃーん」 憂「なんて覇気のない目…」 純「アズネコ、あれを出してッ!」 梓「しょうがないなあ純ちゃんは…ちゃちゃちゃちゃーん、おやつー」 純「さあお嬢さん、このおやつをお姉さんに食べさせてごらんなさい。たちどころにメロメロだよッ!」 憂「えっと…これ普通のシュークリームだよね…?ローソンの…」 梓「私が食べようと思って買ったんだけどね…」 純「ミッションコンプリート!長居は無用だ、行くよアズネコ!」 梓「にゃーん」 憂「ま、待って!純ちゃん!梓ちゃん!」 純「私は純ではない!無敵のヒロイン、キューティー・純だッ!さらば、お嬢さん!」 バサッ! 梓「……じゃ、また明日ね…バイバイ」 ガラガラ 憂「一体何だったんだろう…?」 憂「まあいいや…これをお姉ちゃんに食べさせればいいんだよね?」 憂「お姉ちゃーん?入るよー?」 唯「ん?どしたのういー?」 ボロロン 憂「シュークリーム食べない?」 唯「わーい!たべるたべるー!ありがとーういー!」 ジャララーン 憂「ふふっ。はい、どーぞ」 唯「もぐもぐ。はぁー、ちょっとぬるいけど美味しいねえ~!うい、ありがとー」 ジャララ~ン 憂「どういたしまして~♪じゃあね。ギターの練習頑張ってね!」 唯「うん!」 ボロロ~ン ガチャッ 憂「………これでいいのかな?」 2時間後 唯「うい~?」 憂「なっ、何!?おおおお姉ちゃん!?」 唯「おやすみ~。また明日ね~」 憂「えっ!?あ…う、うん…おやすみなさい、お姉ちゃん」 バタン 憂「………あれ?」 ガラッ 純「お嬢さん、お悩みですね!?」 憂「わあっ!?純ちゃん!また来たの!?」 純「私は純ではない!仮面を被ったお助けヒロイン、キューティー・純だッ!!」 憂「仮面?素顔だよ?」 純「相変わらず細かいことを気にするお嬢さんだね…眉毛を抜くよ?」 憂「ご、ごめんなさい…」 純「いいよ。で、何か悩み事?」 憂「あの…梓ちゃんにもらったおやつをあげたんだけど、何も変わらないよ?」 純「ふむ…カモン!アズネコ!」 ガラガラ 梓「にゃーん」 純「お嬢さん、おやつをあげた時お姉さんは笑った?美味しい美味しいとおやつを食べた?」 憂「う、うん…」 純「ならばよし!お姉さんは君の事を前より好きになっているはずだよ!大丈夫!さあ、帰るよアズネコ!」 梓「え?…何で呼んだの?」 憂「ちょ、ちょっと純ちゃん!?」 純「私は純ではない!サイボーグお助けヒロイン、キューティー・純だッ!お風邪など召されませぬよう!」 バサッ! 梓「…ごめんね」 ガラガラ 憂「あの程度じゃ焼け石に水なんだけどなぁ…」 翌朝 トントントントントントントントン… コトコトコトコトコトコトコトコト… 憂「はぁ…何だったんだろう、昨日の純ちゃん…梓ちゃんも」 ジャカジャ~ン! 憂「あ、お姉ちゃん起きた…起きていきなり練習?」 憂「お姉ちゃん、やっぱりまずはギー太なんだね…。顔を洗うよりも朝ご飯を食べるよりも、私におはようするよりも…」 ガラッ! 純「おはようお嬢さん、お悩みですね!?」 憂「……こんな時間にも来るんだね、純ちゃん…」 純「私は純ではない!目覚ましお助けヒロイン、キューティー・純だッ!!コーヒーを淹れてくれないかい、お嬢さん?」 憂「純ちゃん目ヤニついてるよ」 純「はあ…深い味わいだね…ブルマンかな?」 憂「リプトンの紅茶だよ。コーヒー切らしてるから」 純「…で、何の悩み?」 憂「…あの、お姉ちゃんがね、私におはようを」 純「オーケー!アズネコ!カモン!」 憂「…わかっていたとしても最後まで喋らせるのが人情だと思うよ?」 ガラガラ 梓「おはようにゃん」 憂「違う!グッドモーニャングだッ!」 梓「…グッドモーニャング」 憂「何でそんなに従順なの?」 純「アズネコ、あれを出してッ!」 梓「しょうがないなあ純ちゃんは…ちゃちゃちゃちゃーん、すきやきふりかけー」 純「さあお嬢さん、このふりかけを食卓に並べてごらんなさい。お姉さんはたちどころにメロメロだよッ!」 憂「残り半分くらいしかないね…」 梓「うちで使ってるやつだからね」 純「ミッションコンプリート!長居は無用だ、行くよアズネコ!そこのシャケを失敬しておきなさい!」 梓「にゃーん」ぱくっ 憂「あっ!ネ、ネコだから!?ネコだからなの!?純ちゃん!?梓ちゃん!?」 純「私は純ではない!荒くれお助けヒロイン、キューティー・純だッ!素敵な朝食を、お嬢さん!」 バサッ! 梓「…しょっぱいなあこのシャケ」 ガラガラ 憂「……おかずが…」 唯「ういー、おはよー」 憂「あ…お姉ちゃん、おはよう」 唯「どしたの?なんか元気ないよ?」 憂「う、ううん!何でもないよ!さあ、朝ごはんだよ!準備しておくから、顔を洗ってきてね!」 唯「うん!」 バシャバシャ 唯「お~、今日はシャケの塩焼きだね~、私これ大好きなんだぁ~!」 憂「ふふっ!さあ、座って座って?」 唯「はいは~い!」 唯「いただきま~…あれ?ねえうい、ういのシャケは?」 憂「あ、あのね、間違えて下に落っことしちゃって、だから今日はいいの」 唯「だっ、駄目だようい!ちゃんと食べないと丈夫な体になれないよ!?」 憂「大げさだよお姉ちゃん、一食ぐらい平気だよ」 唯「駄目っ!ちょっと待ってね!んしょ…はい、私のシャケ半分あげる!」 憂「え!?い、いいよ、そんな…お姉ちゃんの好物なのに…」 唯「いいからいいから、遠慮しちゃ駄目だよ?お姉ちゃんからのプレゼントなんだから、ね?」 憂「お姉ちゃん…うん!ありがとう!」 唯「えへへ~、じゃあさめないうちに食べよう!」 憂「うん!」 唯憂「いただきます!」 通学路 憂「そういえばふりかけ出すの忘れちゃったけど…まあ結果オーライ、かなあ?」 憂「はぁ…でもやっぱりお姉ちゃん、自主練したいから、って先に一人で行っちゃったし…」 憂「それに、純ちゃんと梓ちゃんと…どんな顔して会ったらいいんだろう…」 憂「はぁ…何で朝からこんなに憂鬱なんだろう…?」 憂「……学校、着いちゃった…」 梓「憂、おはよ」 憂「あ、梓ちゃん!?お、おはよう!!」 梓「どうしたの?びっくりした顔して…」 憂「だ、だって、その…」 梓「…みんなの前で余計な事言わないでよね」ボソッ 憂「わ…わかったよ、梓ちゃん…」 純「おっはよー、梓!憂!」 憂「お、おはよう、純ちゃん」 梓「おはよう純、朝からテンション高いね…」 純「そんなことないよ。むしろそっちが低すぎるの!特に憂!」 憂「えっ!?そ、そう!?」 純「んー?どうかしたの?顔色、あんまよくないよ?」 憂「ううん!何でもないの!何でもないよ!」 純「そう?ならいいけどね~」 梓「………」 憂「(いつもの純ちゃんだ…一体どういうことなんだろう?)」 授業終了 純「じゃね、憂!梓!ばっはは~い」 梓「お疲れー」 憂「ま、また明日ね、純ちゃん!」 憂「(今日一日…純ちゃんは今までと全然変わらない純ちゃんだった…)」 憂「(まさか…あの純ちゃんは私が見た夢?それとも妄想?)」 憂「(ううん…そんなことないよ…だって、梓ちゃんの態度は明らかに変わってるもん…)」 梓「…憂」 憂「ふえっ!?な、何?梓ちゃん」 梓「ちょっとだけ…時間、いい?」 憂「う…うん…」 梓「あの…さ…ごめんね、昨日と今朝のこと。びっくりしたでしょ?」 憂「うん…で、でもちょっとだけだよ?」 梓「本当に?」 憂「…ごめんね、本当はすごくびっくりした」 梓「だよね…まさか純がお助けヒロインだったなんてさ…」 憂「えっ!?」 梓「クラスメイト、しかも親友がお助けヒロインだなんて…嬉しいやら驚くやらだよね」 梓「あ、でもね、私は違うんだよ?普通の人間。魔法キャットじゃないよ」 憂「あ、梓ちゃん!?」 梓「純にね、協力して欲しいって頼まれたの。自分一人じゃ手が足りないから、って」 梓「…やっぱ、あんまりちゃんと出来てなかったよね?緊張しちゃってさ、どんなテンションでいればいいか迷っちゃったんだ」 梓「でも私、頑張ろうと思うの。だって、お助けヒロインのパートナーに選ばれたんだもん…!」 憂「(どうしよう…梓ちゃんが壊れちゃったよぅ…)」 憂「あのね梓ちゃん、お、落ち着いて話を聞いて欲しいんだけど…」 梓「だから、憂にお願いがあるんだ。純と私のことは、秘密にしておいて欲しいの」 憂「ひ、秘密って…?」 梓「お助けヒロインにとって、その正体を見破られることはすごく危険なことなの」 梓「だから、私達の正体を、みんなにバラさないでほしいんだよ」 憂「で、でも…あんな格好じゃすぐバレちゃうよ?というか、バレるとか以前にお助け」 梓「それは、憂が私と純の親友だから、あの変装をあっさり見破れたんだと思う。普通の人にはまず見破れないはずだもん」 憂「変…装…?あれ、変装してたの!?」 梓「憂…二つだけ…質問してもいいかな?」 憂「質問はともかく私の話をちゃんと聞い」 梓「まず一つ目…」 憂「話を聞いてよぅ!」 梓「憂…純や私のこと…怖い?気持ち悪いと思う?」 憂「へっ!?」 梓「純の正体がお助けヒロインだってこと。それに、私がパートナーの魔法キャットになったこと…」 梓「私たちはもう…普通の、平凡な女子高生じゃないから…。やっぱり怖いよね?気持ち悪いよね?」 憂「そ、そんなことないよ!怖くなんかないよ!気持ち悪くもない!純ちゃんも梓ちゃんも、何も変わらないもん!」 梓「憂…じゃあ、もう一つの質問。……これからも、私たちの友達でいてくれる?」 憂「あ、当たり前だよ!!いつまでも私たちは友達だよぅ!!」 梓「憂…ありがとう…本当に…ありがとう…!」 憂「梓ちゃん…」 憂「(お姉ちゃ~ん…なんだか変な展開になっちゃったよぉ~…)」 梓「ごめんね、憂。私はただ、憂の気持ちが聞きたかっただけだから」 憂「梓ちゃん…あ、あのね?私も聞きたいことがいろいろ…」 梓「あ、もうこんな時間!?部活行かないと!」 憂「へっ!?ま、待って!その前に私の話を…」 梓「ごめん!また明日!私たちのこと、くれぐれも頼むからね!」 タッタッタッタッ… 憂「梓ちゃん!?……あぁ…行っちゃった…」 憂「………この先…嫌な予感しかしないよぉ~」 憂「梓ちゃん…あんなこと本気で言ってるかな…?」 憂「お助けヒロインって…何なんだろう…?」 憂「純ちゃんも梓ちゃんも…おかしくなっちゃったのかなあ?そんなの嫌だよぉ…」 憂「…そうだ!純ちゃんにも話を聞いてみよう!」 憂「それにもしかすると、実は純ちゃんは梓ちゃんの妄想に付き合ってあげてるだけなのかも!」 憂「だとしたらおかしいのは梓ちゃんだけってことだから…」 憂「……どっちにしても梓ちゃんがおかしいことに変わりはないのかぁ…」 憂「ううん!とにかく今は純ちゃんだよね!まだジャズ研にいるはずだから…呼び出してみよう」 純「憂、今さっき梓がメールをくれたよ。ありがとう…憂のおかげで、私はこれからもお助けヒロインを続けられるよ…!」 憂「(やっぱり純ちゃんもおかしかったよぉ…)」 純「私はまだ…お助けヒロインを続けなくちゃならないんだ!それが、世界の願いだから…!」 憂「ずいぶん壮大な話になってきたね…」 純「ごめん憂、ここでは盗聴されるおそれがあるから…あまり長く話すのはまずいんだよ」 憂「はあ…」 純「今夜、何か予定はあるの?」 憂「予定?ううん、特にないけど」 純「よかった。じゃあ今夜、梓と一緒にお邪魔させてもらってもいい?」 憂「ふえっ!?う…うん、いいけど…」 純「ありがと。じゃあ今夜9時に行くね!よろしく!そいじゃ!」 タッタッタッタッ… 憂「はあ…まあとにかく、今夜色々お話を聞かないと。今の状況じゃ判断材料が少なすぎるもんね…」 憂「…帰りにケーキ買っていこっと」 平沢家、夜9時数分前 憂「えっと…お茶とお菓子の準備もできたし…あとは二人を待つだけか…」 憂「心配だなあ…冷静にちゃんとお話ができるかなあ…?」 憂「心細いな…味方が欲しいなあ」 憂「あっ!軽音部の皆さんを助っ人に…って、もう間に合わないよね…」 憂「お姉ちゃんは……駄目だよ、巻き込むわけにはいかないよぉ」 憂「…ううん、駄目だよね、弱気になっちゃ…!大切な親友のためだもん!」 憂「あ、もう9時になるよ、お出迎えに行かないと…」 ガラッ! 純「その必要はありませんよ!お嬢さん!」 憂「じゅ、純ちゃん!また窓から…」 純「私は純ではない!蘇ったお助けヒロイン、キューティー・純だッ!!」 梓「にゃーん」 憂「…とりあえず入ってね」 未完 戻る
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唯「お部屋に戻ろう」 憂「お姉ちゃぁん…」ポロポロ 唯「これで拭いて」 憂「…」フキフキ 唯「怖かったね…」 唯の部屋 唯「…」 憂「ごめんね…お姉ちゃんの服で…拭いちゃって」 唯「ううん、洗えばいいんだし気にしてないよ」 憂「うぅ…」 唯「…」 憂「いつになったら終わるのかなぁ…」ポロポロ 唯「…」 憂「お姉ちゃん…」ギュ 唯「…」ナデナデ 憂「お姉ちゃん」 唯「…」 憂「…お姉ちゃん?」 唯「ごめんね、憂…」 憂「え…?」 唯「違うんだよ…」 憂「何が違うの…?お姉ちゃん」 唯「わたしは…」 時計は10 30を指していた 唯「ひらさわゆいじゃない、あなたのあねじゃない」 唯はそう言うと憂を押し倒す 憂「お姉ちゃ…ん!?」 唯「憂…」 憂「!?」 唯が憂の唇を奪う 憂「おね…んっ……」 唯「はぁ…」 唯は憂の言葉を遮るように舌を絡ませ、左手を憂の豊かな胸に乗せる 唯「んふ…」 憂「っ…!」 憂は両手で唯を突き飛ばす 憂「わ、わ…」 唯「…」ジーッ 憂「だ、誰…お姉ちゃん…?」ガクガク 唯「…」ジーッ 憂「なに…どういうこと……?」 唯「…」ギッ ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!!!!! 憂「んあ……」 再びドアが物凄い勢いで叩かれ始める ガチャン!!!!バタン!!!! ドアが物凄い勢いで開き、そして閉まる 憂「ぇ…ぁ……」 唯「憂」 憂「あなたは…だ…れ……?」 『ひらさわゆい、憂のお姉ちゃんだよ』 憂「!?」ゾクッ 唯「憂、おいで」 憂「お姉ちゃん…」 唯『うい~ちゅ~して』 憂「ちゅ…?」トロン 唯『うん、ちゅ~』 憂「ちゅ…」 憂「…はっ」 唯『憂?』 憂「お姉ちゃんじゃない…」 唯『なに言ってんの?憂』 憂「…あなたはお姉ちゃんじゃない」 唯『う~い~』 憂「お姉ちゃんはもっと…温かくて」 憂「優しい笑顔だから」 唯「…」 憂「…お、お姉ちゃんから出ていって下さい!!」 唯「!!」 憂「お姉ちゃん!!お姉ちゃんを返して!」 唯「ふ…ふ」 ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン 憂「っ!?」ビクッ ドンドンドンドンドンドンドンドンドン 「うい…」 憂「お姉ちゃん!?」 唯「憂…」 憂「下だ…お姉ちゃん!!」タタタッ 唯「待って!」 バタンッ! ドアが閉まる 憂「うっ!!」 唯「どこ行くの?憂」ジーッ 憂「開かないっ…!」ガチャガチャ 唯「憂、落ち着いて」 憂「開け…開け…」 唯「…憂ぃいい!!!!」 憂「っ!」ギュ 襲ってきた唯に、憂が抱きつく 唯「!?」 憂「あなたはお姉ちゃんじゃない…」ギュウ 憂「帰ってください…」 唯「あああ…」 憂「私のお姉ちゃんは一人しかいない…!」 唯「ああ…」 女「あ…」 女「 ビチャッ ビチャッ!! 唯に見えた女は液状になり消滅した 憂「…」 憂「お姉ちゃん!」 びしょ濡れの憂は階段を駆け下りる 一階は水浸しになっていた 足首の高さまで水がたまっている 憂「お姉ちゃん!!返事して!」 「うい…」 憂「お姉ちゃん!!!」 憂「今行くからね……うっ」 憂の足首が床から現れた手に掴まれる 憂「離してぇっ!!もうっ!」 「うい…助けて…」 憂「お姉ちゃん待ってて……このっ!このっ!」 憂を掴んでいた手が離れる 憂「トイレだね…お姉ちゃん……」ズルズル 便器からは泉の様に水らしき液体が湧き出ている 唯は便器を塞ぐ様にしてぐったりともたれていた 憂「お姉ちゃん!!」 唯「うい…」 憂「大丈夫!?」 唯「だめ…」 憂「…え?」 唯「来ちゃだめ…うい…」 憂「早く出ないと…お姉ちゃん」グイグイ 唯「やめてっ」バンッ 憂「あぁっ」 バタンッ!!!! 憂がトイレから突き飛ばされると、トイレのドアが閉まった 憂「お姉ちゃん!!」 憂「ひらけ…」グイグイ 憂「お姉ちゃん!!お姉ちゃん!!」 中からは水が湧き出る音しか聞こえない 憂「開け!!開いて!!」ガチャガチャ 憂「お姉ちゃん…」 唯のヘアピンが憂の足元に浮かんだ 憂「お姉ちゃん…?」 憂「お姉ちゃん!!!」 憂「お姉ちゃぁぁあん!!!!」 … …… 気付くと憂は自分のベットの上で寝ていた 憂「…!!」ヌクッ 憂「お姉ちゃんは…」 窓の外は真っ暗で時計は11 00を指していた 憂は階段を駆け下りる 憂「水が消えてる…」 憂「お姉ちゃーん…」 返事は無い 憂は恐る恐るトイレのドアを開ける 何の変哲もないトイレがある 憂「…」 憂「あれ?」 コン…コン… 憂「…」ゴク コン…コン…コン… 階段を下る音が聞こえる 憂「まさか…」ビクッ コン…コン…コン…コン…コン…コン… シーン… トントン 憂「ひっ…」 「ういー?」 憂「お、お姉ちゃん?」 「大丈夫?」 憂「う、うん」 「びっくりしたー、急に飛び出して階段下って行くんだもん」 憂「ごめんね…」 「もうっ、おどかさないでよぅ」 「…開けていい?」 憂「えっ…」 「あれ?憂、鍵かけてるの?」ガチャガチャ 憂「そ…」 「うーいー」ガチャガチャガチャガチャ 憂「お、お姉ちゃんやめて」 「開けてよ~うい~!」ガチャガチャガチャガチャガチャガチャ 憂(あっ……) 床にヘアピンが一つ落ちていた 「開けてよ~うい~!」ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ 「開けでよーうい…」ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ 「あ゛げでよ゛…う゛い゛……」ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ ガチャッ!!!!! 憂「うっ」 唯「も゛れ゛る゛~…」 憂「あっ、ごめんね…」 唯「ふ~」スワリ 憂「…」 唯「ひゃぁ~…」プリプリ 憂「ほっ」 唯「どうしたの?憂」 憂「ううん、どうしもしないよ」 唯「あっ!あったー!私のヘアピン!」 憂「え?」 唯「探してたんだよね~」 憂「……」ガックリ 唯「どうしたの?」 憂「ううん、何でもない!」 唯「?」 プーン 憂「う…」 唯「う、憂酷いっ!」 憂「えっ」 唯「臭い嗅いだなー!?」 憂「ち、違うってば、お姉ちゃん」 唯「…むむ」←力んでる 憂「…じゃ、私は出てるね」 父「お?トイレの電気付けっぱなしで開けっ放しだな」 バタン、カチッ 憂「わぁ!」 唯「憂と一緒に閉じ込められた!!」 父「おうごめんな…ってなんで二人で入ってんだ!?」 ピョンコ 憂「えへへ~…」 父「おいおい…」 憂「…」 憂は窓から空を見上げる オリオン座が明るく輝いていた もうすぐバレンタインデーだ 憂「変な夢だった…」 そう呟きながら、憂は自分の部屋に戻っていった おわり 戻る
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この物語の簡単な説明 和「月にはウサギさんが住んでるのよ!」 唯憂「な、なんだってー!!」 ういうさ! ここはお空に浮かぶお月様! 唯うさ「ういー、起きてういー!」 憂うさ「うぅぅ……うぅぅぅう」 憂うさ「はっ!」 ガバッ 唯うさ「起きた!おはよう!うい!」 憂うさ「お姉ちゃん…おはよう!」 ニコッ 唯うさ「うなされてたけど、大丈夫?」 憂うさ「うん、平気だよ。 お姉ちゃん ただちょっと悪い夢を見ちゃって…」 唯うさ「へー、どんな?」 憂うさ「あんまりよく覚えてないんだけど… なんて言うか…学校の屋上から叩き落される夢?」 唯うさ「それは災難だったね」 憂うさ「うん、本当に」 憂うさ「ところで、お姉ちゃん」 唯うさ「なんだい、妹よ」 憂うさ「なんで私たち、ウサギなのかな?」 ピコピコ 唯うさ「おぉ!いい事に気がついたね!憂! 花丸シールをあげよう!」 憂うさ「わーい、やったー!」 ピョン! 憂うさ「…おほん! それはともかく、どうしてなのかな?」 唯うさ「それはねぇ、 このSSがジャンピング憂ちゃん企画だからだよ!」 フンスッ 憂うさ「えーっと…つまり?」 唯うさ「ジャンピング憂ちゃん企画って言うのは、 みんなで憂が可愛くジャンプするSSを書くって企画なんだけどね」 憂うさ「うんうん」 唯うさ「それが、月に住んでるウサギさんだと何かと都合がいいんだよ」 憂うさ「そうなんだ」 唯うさ「そうなんだよー」 唯うさ「まずウサギって可愛いよね」 憂うさ「うん、可愛いよ!」 唯うさ「だから、もうそれだけで憂うさは高得点です!」 憂うさ「えへへー」 ピコピコ 唯うさ「それにウサギってピョンピョン跳ねるよね」 憂うさ「そっか!だからジャンプ企画には都合がいいんだね!」 唯うさ「その通り!」 唯うさ「そして知っての通り、この月面は無重力です!!」 憂うさ「月にも重力はあるよ、お姉ちゃん」 唯うさ「あれ、そうなの?」 憂うさ「うん、地球の1/6くらいなんだって」 唯うさ「なるほどー」 憂うさ「月の重力が今回の企画と関係してるの?」 唯うさ「うん!あのね、重力がないと…あれ、あるんだっけ…? まあ、いいや!とにかく月面では地球よりも高く跳べるでしょ! だからいいんだよ!より高い所まで跳べればそれも高得点だからね!」 憂うさ「えっ?…可愛さを競う企画であって、高さは関係ないんじゃ…」 唯うさ「あるよ!すごくあるよ! 憂がより可愛く!そしてより高く! すごいジャンプをすることが今回の企画の意義なんだよ!!」 憂うさ「うーん……どうだろう…て言うかそんな事誰か言ってたっけ…?」 唯うさ「憂は高くジャンプしてくれないの…?」 ウルウル 憂うさ「!……わかったよ!お姉ちゃん! 私高く跳べるように頑張ってみる!」 唯うさ「よく言ったよ、憂!その意気だよ!」 憂うさ「お姉ちゃん!」 唯うさ「憂!」 憂うさ「お姉ちゃん!」 唯うさ「憂!」 唯うさ「跳ぶからにはやっぱり一番を目指さなきゃ!」 憂うさ「うん!」 唯うさ「でも周りも強敵ぞろいだからね!」 憂うさ「うぅ、私勝てるかな…」 唯うさ「大丈夫だよ!憂うさなら大丈夫!」 ブイブイ 憂うさ「お姉ちゃん…!」 ウルウル 唯うさ「まあ、さっきも言ったけど可愛さって点で言えば 憂うさはもうウサギってだけで合格点だと思うんだよ」 憂うさ(お姉ちゃんに褒められるのは嬉しいけど……それはどうだろうか…) 唯うさ「後は誰よりも高く跳べれば優勝間違いなしだね!」 憂うさ「誰よりも高く…かぁ、大きい目標だね」 唯うさ「一番高みを目指そう!」 憂うさ「うん!」 唯うさ「ところで、実際に憂うさはどのくらいジャンプできるの?」 憂うさ「ウサギのジャンプ力と月の重力のちからを合わせて… だいたい5mくらいかな」 ぴょーん! ぴょーん! 唯うさ「5mかー、ちょーっと厳しいかもね」 憂うさ「それでも普通の人が跳ぶよりは跳べてると思うんだけど…」 唯うさ「少なくとも学校の屋上から地面までの高さくらいは跳びこしたいね!」 憂うさ「うぅぅ…トラウマが蘇りそう…」 ブルブル 唯うさ「憂選手パワーで、もうちょっと高く飛べないかな?」 憂うさ「そんなパワーないよ…お姉ちゃん…」 唯うさ「憂」 憂うさ「?」 唯うさ「がんばって!☆」 ニッコリ 憂うさ「アップはしなくてもいいかな!」 フンスッ ぴょーーん! ぴょーーん! 憂うさ「ふぅ…今のジャンプで10mってとこかなぁ」 唯うさ「おお!2倍になったよ!すごいよ憂!」 憂うさ「えへへー」 憂うさ「でも、これ以上高く跳ぶのは難しいかも」 唯うさ「…うーん、10mでも十分凄いんだけど やっぱり周りは強敵ばかりだからね どんな跳び方してくるか…わかったもんじゃないよ」 唯うさ「よし!こうなったら!」 憂うさ「こうなったら?」 唯うさ「助っ人を呼ぶしかないね!」 憂うさ「助っ人!?」 … 現在、憂うさのジャンプ距離は 10m です。 唯うさ「はい!と、言うわけで 助っ人の亀あずにゃんです!」 梓かめ「あ、どうも」 ノソノソ 憂うさ「助っ人って梓ちゃん!? …………なんで亀なの?」 梓かめ「……なんでだろ」 唯うさ「それはほら、ウサギとカメって言ったら有名だからね!」 憂うさ「有名は有名だけど…」(有名だから何だと言うのだろう…) 梓かめ「まぁ、私たちの学校にもウサギとカメ像があるくらいだからね」 唯うさ「それにあずにゃんはトンちゃんのこと大好きだからね!」 梓かめ「いいじゃないですか、別に!」 テレテレ 憂うさ(大好きだから何だと言うのだろう…) 憂うさ「月に亀がいるっておかしいような…あんまり関係ないし」 梓かめ「それを言ったら、月にウサギが居る時点でおかしいよ」 憂うさ「そうかもしれないけど…」 憂うさ(なんか釈然としないなぁ…) 梓かめ「あっ、月にスッポンならぬ月とスッポンモドキ的な?」 憂うさ「今思いついた感じだっ」 唯うさ「まあまあ、あんまり突っ込みすぎると話が進まないよ?」 憂うさ「でも、お姉ちゃん 梓ちゃんが助っ人してくれるのは、とても嬉しいんだけど、 カメの梓ちゃんが一体どうやって私のジャンプを手伝ってくれるの…?」 唯うさ、梓かめ「えっ」 憂うさ「えっ」 梓かめ「憂、知らないの??」 唯うさ「ジャンプ中にカメを踏んづけたら、もう一段高く跳べるんだよ??」 憂うさ「まさかのスーパーマリオ理論だったよ」 憂うさ「と言うか、私友達踏まなきゃいけないの…?」 梓かめ「友達と思ってるのは憂の方だけかもしれないよ……」 憂うさ「あずざぢゃん…」 ウルウル 梓かめ「冗談です、ごめんなさい」 唯うさ「目標を達成しようと思ったら、時として犠牲は付き物なんだよ、憂」 唯うさ「あずカメを踏んでいつもより高く飛ぼう作戦ー!いえーい!」 梓かめ「パフパフー」 憂うさ「なに、そのノリ」 唯うさ「具体的には憂は全力でジャンプして、 着地時にあずにゃんを思いっきり踏んづけて高度を稼ぐ作戦だよ!」 フンス 梓かめ「さあ、遠慮なく踏みつけなよ、ぐりぐりと」 憂うさ「さらっと、えげつないよ!!」 唯うさ「憂……これができないと一番高く跳ぶなんて夢のまた夢だよ」 憂うさ「でも……」 唯うさ「憂」 憂うさ「?」 唯うさ「応援してるからねっ☆」 ニッコリ 憂うさ「梓ちゃん!ごめんね!!踏んじゃっても私たちは親友だよ!」 フンスッ 梓かめ(なんだろう、この姉妹) 梓かめ「じゃあ、私は空中で待機してるからー」 パタパタ 憂うさ「飛べるんだ…カメなのに…」 唯うさ「ノコノコじゃなくて、パタパタなんだよ」 梓かめ「て言うか、私天使ですからー」 パタパタ 唯うさ「さっき憂は10m跳んだから、 あずにゃんはそのくらいの高度を維持しててねー」 梓かめ「了解です」 唯うさ「あずにゃん、スタンバイおーけー!?」 梓かめ「うっす!」 唯うさ「憂、スタンバイおーけー?!」 憂うさ「うん!大丈夫だよ!お姉ちゃん!」 唯うさ「さらなる高みを目指して頑張るぞー!」 憂うさ、梓かめ「おーっ!」 憂うさ「すぅー はぁー」 憂うさ「よし!! 行くね! お姉ちゃん!」 唯うさ「頑張って!憂!」 憂うさ「行くよ!梓ちゃん!」 梓かめ「ばっちこい」 憂うさ「…」 憂うさ「ふんすっ!」 カッ 憂うさ「とりゃああああ!」 ぴょーん! 憂うさ「ごめん!梓ちゃん!」 げしっ 梓かめ「ぐげっ!」 ぴょいん! 20m突破!! 憂うさ「やった…20m!!」 憂うさ「やったよ!お姉ちゃん!梓ちゃん!!」 ピョンピョン 憂うさ「さっきの2倍のジャン…」 憂うさ「あ…」 唯うさ「あずにゃん!あずにゃん、しっかり!!」 梓かめ「…」 ピクピク 唯うさ「10m強からの墜落だからそりゃあそうなるよねっ!」 梓かめ「ゆい…せんぱい…」 唯うさ「あずにゃんっ!」 梓かめ「私…やっとできました…ひねしょうが…」 唯うさ「それ、私のネタだよ!あずにゃん!!」 梓かめ「ぐふっ……」 グッタリ 唯うさ「あずにゃぁああん!!」 唯うさ「あずにゃん!君の犠牲は無駄にはしないよ!!」 憂うさ「せっかく高くジャンプできたのに全然喜べないよっ!!!」 … 現在、憂うさのジャンプ距離は 20m です。 唯うさ「あずにゃんの尊い犠牲のおかげで憂は20mまで跳べたけど…」 憂うさ「後味悪いね…」 憂うさ「でも梓ちゃんのおかげで20mも高く跳べたから優勝だってできるよね!」 唯うさ「甘いよ!!」 憂うさ「!!」 唯うさ「20m程度で優勝なんてできたら苦労しないよ!!」 憂うさ「うぅ…あんなに頑張ったのに…!主に梓ちゃんが…」 唯うさ「でもご安心を!実はもっと高く跳べる作戦考えたんだー、 そのための助っ人ももう呼んでます!」 憂うさ(梓ちゃん、踏まれ損だよ…) 16
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「お疲れ様でしたー!」 そして、閉幕後。 無事に初日を終えて、達成感と充実感に満たされながらも、私はやっぱり千聖のことが気がかりで仕方なかった。 舞台の中で、千聖は私のアドリブに笑顔で応えてくれた。歌の時も、目が合うと笑ってくれる。でも、これは実はあんまりいい傾向じゃない。 千聖は裏で喧嘩や揉め事があると、反動なのか、ステージではものすごく愛想が良くなる。ということは・・・ 「はい、℃-ute集まってー!」 軽い反省会の後、無事初日を終えたお祝いということで、ちょっとした懇親会みたいなのがあった。 キュートのみんなと、共演者のみなさんと、スタッフさん。ちっちゃい部屋で、ジュースを飲みながらみんなでお喋りをする。そんなささやかなパーティーの中で、私は意を決して、ニコニコ笑っている千聖に近づいていった。 「千聖、ちょっと」 「ごめんなさい。舞さん、後でもいいかしら」 「・・・うん」 撃沈。 口調は柔らかいけれど、きっぱりはっきりと拒まれてしまった。「いいの?」なんて愛理となっきぃが千聖に聞いているけれど、当の本人はまったく意に介していないみたいだ。 「はぁあ・・・」 肩を落として元いた席まで退散すると、苦笑しているえりかちゃんと舞美ちゃんが苦笑で迎えてくれた。 「何だ何だー?またケンカ?今度はどうしたの?最近毎日ケンカしてるじゃーん、とかいってw」 「うー…もうだめかも。舞、消えてしまいたいよ・・・」 「そんなこと言わないで、舞ちゃん。今は間が悪いんだよ。あせらないあせらない」 両側から頭をなでたり、肩を抱いてくれたり。今はそんな二人の優しさが心地いい。でも、根本的な問題が解決したというわけじゃない。千聖との問題を解決させない限りは、いつまででも自分の胸に、このもやもやは燻り続けることになるんだろう。 「えりかちゃん、お願い。舞、今日中になんとかしたいよ。どうにかならないかな」 今は、恋敵じゃなくて、お姉ちゃん。私はえりかちゃんの腕を両手で握って、綺麗な形の目をじーっと覗き込んだ。 「今日中ねぇ」 「ていうか、今すぐ。」 よっぽど必死な顔をしてたんだろう。えりかちゃんは「わかった」と軽くうなずいて、千聖の側に行ってくれた。二言三言会話を交わすと、2人はそっと部屋を出て行く。・・・今は、えりかちゃんを信じて待つしかない。 「お姉ちゃん・・・」 祈るような気持ちで舞美ちゃんに寄り添っていると、急に後ろから「舞ちゃん」と名前を呼ばれた。 「なっきぃ。」 「今、いいかな」 眉をしかめて、ずいぶん深刻そうな顔をしている。 「舞ちゃんさ、千聖と何かあったの?」 「うん・・・ちょっと、ケンカ中かな」 「・・それ、私のせい?」 「え?」 なっきぃの言葉は予想外だった。私は目を瞬かせる。 「さっきね、千聖と愛理と3人で話してるときに、その・・・痴漢、の話になったのね。愛理が昔被害にあったことがあって、とっさにピンで手刺して撃退したとか、そういう話なんだけど」 愛理、つえぇ。 「まあ、それは別にいいんだけど、その時千聖がこう言ったの。“そういう犯罪は、絶対に良くないわ。痴漢や強制わいせつは、とても怖いことなのよ。それなのに舞さんはどうして・・・あぁ、ごめんなさい。何でもないの”」 「うわぁ」 私は気が動転して、「なっきぃ、千聖のモノマネうまいね」なんて間抜けな感想を漏らしてしまった。 「もう、何それ」 「・・・ごめん」 「だから、ちょっと気になって。舞ちゃん、千聖にちょっとやりすぎな悪戯でもしちゃった?ほら、だって、私と変なの見ちゃったから、もしかしてそれが原因だったら申し訳ないし・・・」 舞美ちゃんの手前、なっきぃはぼかしぼかし喋っていたけど、言わんとすることは十分わかった。 「・・・そうじゃないよ」 だから、私は即否定した。別に、なっきぃが悪いわけじゃない。 「あれは、ただのきっかけだから。遅かれ早かれ舞は千聖にああいうことして怒らせることになったんだろうし」 なっきぃが黙って、まじまじと私の顔を見る。 「・・・・・え、つまり、舞ちゃんは、無理やり千聖とエッチしたってこと?」 「ちょ、ちょぉなっきぃ」 気が動転したのか、なっきぃは意外なほど大きな声でそう言った。周りにいた人たちの視線が集まる。 「ど、ど、どどどどうしよう!私のせいで舞ちゃんが」 「え?え?え?え?」 泣き崩れるなっきぃに、目にいっぱいクエスチョンマークが浮かんでる舞美ちゃん。愛理はスタッフさんとの話を中断して、目をしばたかせてこっちを見ている。 「・・・舞が?チカン??ちっさーに???エッチ????えええ?」 「みぃたぁん・・・うわあああん」 「いや、違う。違わないけど。待って、舞の話を聞いて」 いよいよ手に負えない感じになってきたところで、目の前のドアが開いた。場違いなほどすっきりした顔で、えりかちゃんが戻ってきた。 「舞ちゃん、お待たせ・・・え、あれ?」 泣きじゃくるなっきぃに、ぽかーん顔の舞美ちゃん。困惑する周りの皆さん。異様な光景に一瞬躊躇するも、えりかちゃんはすぐに気を取り直して「とりあえず、行ってきたら?」と私を促してくれた。 「でも、」 「ケッケッケ。よくわかんないけど、こっちはまかせて」 「うん。千聖待ってるよ。奥から2番目の部屋ね。」 「・・・わかった」 あきらかに面白がってる愛理はともかく、えりかちゃんがそう言うなら。私は大急ぎで、目的の部屋に向かうことにした。 「・・・・千聖。」 第3稽古室と書いてあるその場所で、千聖はほおづえをついていた。 私が入っていっても別に驚かなかったから、きっとえりかちゃんから少し説明があったんだろう。相変わらず私の顔を見ようとはせず、しかめっつらであっちの部屋から持ってきたお菓子をぽりぽり食べている。 「・・・舞ちゃん、立ってないで座ったら」 「あれ。お嬢様じゃないの?また戻ったの?何で?」 「わかんないよ。えりかちゃんがスイッチ入れてくれるのかと思ってたけど、違うみたい。なんか勝手に変わるのかも・・・って別に今そんなのどうでもいいじゃん」 千聖はやっと顔を上げて、自分の隣の椅子を私のために引いてくれた。不機嫌なことに変わりはないけど、今度は私をちゃんと正面から見てくれた。 「怒ってるんだからね」 「うん」 「何であんなことしたの」 まだ少し怯えているのが、目の動きでなんとなくわかる。その顔を見てると、こんな状況だっていうのに、変に胸がドキドキする。 「何その目。やっぱり舞ちゃん変だよ。絶対おかしいから」 「だからごめんってば。謝ってるじゃん」 「何だその言い方。どうせ反省してないんでしょ」 「はぁ?してるし」 千聖は少し調子を取り戻してきたみたいで、徐々に言い合いがヒートアップしてきた。 この勢いなら、なしくずしで仲直りできるかもしれない。 でも、私はちゃんとけじめはつけておきたいと思った。それが千聖への誠意であり、わざわざ機会を作ってくれたえりかちゃんへの礼儀でもある気がするから。 オホンと一つ咳払いをして、話を軸まで戻す。 「・・・なっきぃの家で、エッチビデオを見て」 「は?え?・・・うん」 「それで、何て言うか・・・・千聖と同じようなことしたら、どうかなって思ったの。まあ痴漢はだめだけど、エッチぐらいなら受け入れてくれるかななんて思って。それで、あんなことをしました。すみませんでした。」 こうして言葉にすると、私って本当に最低なことしたんだなとあらためて感じる。何だ、その理由は。 「最悪・・・」 「でも!私は千聖が良かったんだよ。舞美ちゃんでもえりかちゃんでもなっきぃでも愛理でもなく、千聖としたかったの。好きなの、本当に。千聖のことが。 だから舞以外の人とはしないでほしかったの。・・・でもあんなことはしちゃだめだったと思うけど・・・ごめんなさい・・・」 自分でもかなり勝手なことを言ってるとわかっているから、最後のほうは尻すぼみになってしまった。はずかしくて千聖の顔を見れない。 「もう、わかったから。舞ちゃん」 少し時間が経ってから、千聖はそっと私の顔を撫でた。顔を上げると、たまに見せる、困ったような笑顔をしている。 思わず抱きつくと、優しく背中に手を回してくれた。そして、「でも、本当に怖かったんだよ」とつぶやいた。 「ごめんね」 「舞ちゃんが、違う人みたいに見えた。舞ちゃんにされたことも怖かったけど、それより、舞ちゃんと千聖の関係がめちゃくちゃに壊れちゃうんじゃないかって思って。それが一番怖かった。」 「ごめん、千聖」 「千聖、舞ちゃんのことちゃんと好きだよ。だから悲しかったの」 本当にバカ。信じられないぐらいバカ。 許されると思って調子にのって、こんなことまで千聖に言わせるなんて。最低人間だ、私。 頭の上に鉛でも乗っけられたように、自然に頭がズドーンと下がっていく。 「そんな顔しないでよ、舞ちゃん。相方がそんなんじゃ、千聖も元気でないよ」 「・・・まだ、舞は千聖の相方でいいの?」 「当たり前でしょー」 それで千聖は、やっと、しばらくぶりに満面の笑みを見せてくれた。 「もうあんなことしない?」 私の髪を撫でながら、お姉ちゃんな声で千聖が聞いてくる。 「・・・それはわかんない。だって、やっぱり好きなんだもん。千聖のこと」 「最悪・・・」 でもその声は柔らかくて、千聖はまた困ったように笑っていた。 「千聖。」 「うん」 自然に顔が近づいて、唇が重なる。今度は千聖は暴れないで、じっと受け入れてくれた。 あの時みたいに、興奮はしなかったけど、私は幸せだった。キスで穏やかな優しい気持ちになれるなんて知らなかった。それはごく普通のキスだけれど、今まで何度かした中で一番気持ちがよかった。 「・・・そろそろ戻らなきゃ。千聖、先に行くね」 しばらくして顔を離すと、少し赤い顔で千聖は勢いよく立ち上がった。・・なんだ、ムードも何もあったもんじゃない。 「一緒に戻ろうよ」 「やだよ。えりかちゃんに何か言われる。さっきだって舞ちゃんが来る前すっごいからかわれたんだから」 千聖はこういうとこ、結構ドライだと思う。まあ、やっと許してもらえた立場で文句は言えないけれど。 「ねえ、私とえりかちゃんどっちが好き?」 その代わりといっては何だけど、千聖が部屋を出る寸前、私は本日最後のワガママをぶつけてみた。千聖は目をパチパチさせながら振り返った。 「ねえ、どっちが好き?」 語気を強めてもう一度問いかけると、千聖は少し考え込むように黙ってから、黙って唇の端を吊り上げた。これは、なかなか嫌な笑顔だ。 「・・・えりかちゃん、かな」 「はぁ!?何でよ」 「えりかちゃんは舞ちゃんみたいに、千聖が嫌がることしないもーん」 自分から仕掛けたとはいえ、千聖の返答に、私はガックリ肩を落とした。 「・・・もーいい。さっさとえりかちゃんのとこ行けば?舞もすぐ戻らせていただきますから」 「・・・でも、舞ちゃんのことも好きだよ。」 苦笑したまま私を置いて行こうとした千聖は、去り際そんなことを口走った。 「は・・」 「うへへ、大好き!」 ニカッと笑って、ピースサイン。今度は振り返らずに、鼻歌なんて歌いながら、千聖の声は遠ざかっていった。 「・・・何それ。ずるい。」 後悔とか、反省とか、安心とか。いろんな気持ちが混じって、私は一人静かな部屋でじたばたした。 「やっぱバカだな、舞って。千聖バカって感じだ」 千聖バカ、か。自分でいうのもなんだけど、こんなしっくりくるあだ名も珍しい。 「ふふふ」 とりあえず、このニヤニヤが収まるまではここにいよう。唇を指でなぞって、私はもう一度小さな笑い声を漏らした。 前へ TOP 次へ コメントルーム 今日 - 昨日 - 合計 -
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律「そうむくれるなって。 澪ってばなんだかんだ言って、一番先輩風を吹かせたいタイプだからな。 唯の方がそういうの目立ってたけど、澪もちゃっかりそういう部分はあったんだよ」 梓「……こんな言い方は失礼ですけど、妙に子供っぽいですね、澪先輩」 律「今更じゃね? そういう部分、今までも何度かあっただろ?」 梓「そうでしたっけ?」 律「全部ギャップ萌えとして吸収されてるから気付いてないのか……」 唯「それでそれで!? 澪ちゃんは誰に抱きつきたいの!?」 澪「う~ん……」 唯「私!?」 澪「いや、唯……でも良いけど、さっき抱きついたし……」 唯「じゃありっちゃん!?」 澪「律……よりも、先に梓を抱きしめたい」 梓「私ですかっ!?」 律「ほら梓。ご指名だぞ」 梓「で、でも……」/// 紬「ほら、梓ちゃん」 律「ほら、梓」 唯「ほら、あずにゃん」 梓「み、皆さんして! 一体どうしたんですかっ!? と言うか澪先輩がいつもと違いすぎます!」ガタッ! 律(そんな立ち上がってまでツッコまなくても……) 澪「それは、その……今は、素直になる罰ゲーム中だから……」 梓「た、確かにそうですけど……」 澪「それになんだか、この柔らかい感触とか、あたたかさとか、 誰か女の子に抱きつくのが癖になってきた……」 紬「まぁっ!」キラキラ 梓「唯先輩化してきてるっ!?」 澪「その……イヤ、か……? 梓がイヤだって言うんなら、私もその、無理強いはしないけど……」 梓(うっ……その上目遣いは反則です……)/// 梓「わ、分かり、ました……」/// 澪「ほ、本当か!?」パァ~ 梓(そんな嬉しそうな表情浮かべなくても……。 というか、身長の高い澪先輩がしゃがんだまま私に上目遣いしてきたり、 クールな印象が強い澪先輩がこんな素直に喜んだりしてるの見ると……。 なんか、ドキドキする……)/// 紬「それがギャップ萌えってやつなのよ~♪」 梓「また乙女電波ですかっ!」 律(今日のムギは全力全開だなぁ……。 まぁ、ずっと大富豪だったムギが一番喜んでんだから、罰ゲームがあるべき場所に着地した、 って感じだけど) 澪「それじゃあ梓、早速ギュ~ってしよう。ギュ~って」 梓「は、はい……」/// 梓(嬉しそうに言うなぁ……コッチはすごく照れてるのに……)/// 律「澪も素直になってきたなぁ……」 紬「そうね♪」 唯「澪ちゃんが素直だとこうなるんだね」 梓(いえこれ絶対頭のネジが緩み始めてますよ、先輩方) 澪「ほら梓。早く早く」 梓「わ、分かりました……」/// 梓(なんかこう、幼児退行が始まってるような気がしますし……) 梓「えっと……では」 澪「うん♪ ギュ~♪」ギュ~ 梓「ぎゅ、ギュ~……」/// 梓(あぁ……なんて良い匂い。っていうか色々と柔らかいです澪先輩……)/// 澪「ふふっ、梓可愛い♪」 梓(可愛いのはあなたの方です澪先輩。 後顔が埋もれるおっぱいがとんでもない柔らかさです……)/// 澪「あぁ……梓は本当に可愛いなぁ……唯が抱きついてるのを見て、ずっとこうしたいと思ってたんだ」 梓「ふぉ、ふぉうなんでふか?」/// 梓(あ、そうなんですか、って上手く喋れない) 澪「うん。そうなんだ」 梓(あ、でも通じた。と言うかさすがに、そろそろ苦しくなってきたかも……)/// 澪「だから今日」 バッ 澪「こうして梓を抱きしめられて、私はメチャクチャ嬉しいよ」ニコッ 梓「あ……」///カァッ 梓(っ……! もぅ~……! 顔を離したと思ったらこんな至近距離で微笑んでくるなんて……澪先輩ったら反則過ぎだよぉ~……)/// 律「中々に初々しいなぁ……」 紬「そうねぇ~♪」ポワ~ン 唯「心がホカホカとするねぇ~……」 律「と言うか二人共、髪型とか似てるせいか、ああして抱きしめ合ってると姉妹みたいだな」 唯「確かにそうだね。去年の合宿でもさわちゃんが言ってたし」 律「梓が髪を下ろすか澪が髪を括るかしたら本当に姉妹そのものだよな」 紬「澪ちゃんが釣り目で梓ちゃんがタレ目。そのぐらいしか違いがないものねぇ~」 律「そこが余計に姉妹らしさを際立たせるんだよなぁ……」 唯「うんうん」 澪「あ、そうだ梓。もう一つ頼みがあるんだけど、良いか?」 梓「な、なんですか?」 澪「唯みたいに、あずにゃん、って呼んでみても良い?」 梓「えぇっ!?」 澪「……ダメ、か?」 梓「いえ、その……」 梓(う~……だからそこでのその窺うような目遣いは反則ですよ、澪先輩)/// 梓「……わ、分かりました……」/// 澪「い、良いのかっ!?」パァ~ 梓「で、ですが! 一度だけです! それ以上は恥ずかしすぎますので!」 澪「わ、分かった。一回だけだな……恥ずかしいのがイヤなのは私も分かるし、その条件を飲もう」 梓「お願いします」 澪「ああ……では、いくぞ?」 梓「……はい」 梓(うぅ~……妙に緊張する~……)/// 澪「あず、にゃん」 梓「……はい」/// 澪「あずにゃん♪」 梓「はにゃっ!?」/// 澪「あ~ずにゃん♪」 梓「ちょっ、澪先輩!?」/// 澪「あ~ずにゃ~んっ♪」ガバッ 梓「や、約束が違います! と言うかいきなり抱きつくなんて聞いてな――」/// 澪「可愛い。可愛いよぉ、あずにゃ~ん♪」 紬「まぁっ! まぁまぁまぁまぁまぁっ!」キラキラ 律「あぁ~……やっぱこうなったか」 唯「こうなったかって、どういうこと? りっちゃん」 律「澪ってば、日頃は抑えてるんだけど、可愛いものとかには基本的に目が無くてな。 歌詞とか見てたら分かるだろ?」 唯「確かに」 律「いつもは梓がイヤがってるのも見てるし、 自分が先輩だからとか、周りの目が恥ずかしいからとか、色々と理由があるからああまではならないんだけど……。 今は、自分に素直になっても良い、って言われてるからな。 色々と抑えが利かなくなってきてんだろ」 紬「なんて素敵なの! 澪ちゃんったら本当に素敵だわっ!」キラキラ 律「ま、お察しの通り子供の頃の澪は、 野良猫とか可愛いものを見たらああして飛びついて抱きついたりしていたもんさ。 昔は自分を抑えるためのハードルも低かったしな。 私以外誰も見てなかったら真っ先にああなって飛びついてたんだよ」 唯「ふ~ん……ってことは今の澪ちゃん、罰ゲームで抑えのハードルが低くなってるのもあるけど、 私たちの前なら大丈夫だって思ってくれてるってこと?」 律「それもあるだろうな。 ってか、私たちの前でも大丈夫って思ってなかったら、そもそもこの罰ゲーム自体受けてなかっただろうよ」 唯「あぁ~……最初にゴネてたみたいに」 律「そ。最初にゴネてたみたいに。 あのままずっとああ言い続けて、意地でも罰ゲームなんて受けなかった―― いや、そもそも罰ゲームがあるゲーム自体しなかっただろうさ」 梓「ちょっ、ちょっと澪先輩……!」/// 梓(頬ずりだけは……! 頬ずりだけは勘弁して……! 顔が近い顔が近い顔が近いぃぃぃーーーーーー!!!)/// 澪「はっ! ごめん! 梓!」バッ 梓「あっ……」 梓(……ってなんでちょっと残念とか思ってるの私っ!)/// 澪「つい、夢中になって押し倒しちゃった……」 梓「い、いえ……まぁ、今回は特別に、許してあげます」/// 澪「ほ、本当かっ!? ありがとう!」パァ~ 梓(うぅ……メチャクチャ嬉しそうに笑ってくる……。 本当に澪先輩って可愛いし美人で……反応に困るよぉ……)/// 澪「……そ、それでさ、梓。もう一つだけ、お願いがあるんだが……」 梓「……まだあるんですか……?」 澪「うん。……その、迷惑とかだったら良いんだけど……。 こんな、素直になれる時しか言えないから、言うんだけど……」 梓「もうここまできたら構いません。言っちゃってください」 澪「……私のこと、お姉ちゃん、って呼んでみてくれないか?」 梓「…………」 梓「…………はぇ?」 澪「そ、そりゃ、突然言われたら戸惑うだろう、けど……。 その、私、梓にお姉ちゃんって、一度で良いから言われてみたかったんだ」/// 梓「え~っと……その、なんでまた突然に?」 澪「私たちがそっくりなのもあるけど……でもそれ以上に、後輩の梓に甘えられてみたいな、って思って」 梓「それで妹、ですか……」 澪「うん。それに私一人っ子で、一度で良いから妹ってのに憧れがあったんだ」 梓「まぁ、私も一人っ子ですし、そういう気持ちが分からないでもないですけど……」 澪「律に甘えることがあっても、律に甘えられることって、あまりなくてな。 誰かに甘えられたいんだ」 梓「はぁ……でもそれなら、妹じゃなくても良いんじゃないですか?」 澪「いや、梓の口から、お姉ちゃん、って言われてみたいっていう個人的な願望もある。 それにほら、その方が先輩後輩より、梓と近付けるような気がして……」/// 梓「そ、そうですか……」/// 梓(そりゃまぁ、先輩後輩より、姉妹の方が近いでしょうけど……)/// 梓「……分かりました。呼んでみましょう」 澪「ほ、本当かっ!?」 梓「で、でも! 今度こそ一度限りです! 何度お願いされても、これ一回こっきりですから!」 澪「あ、ああ! 頼む! 今度こそ暴走しないようにするからっ!」 梓「そ、それじゃ……それを信用して……。……ごほん。では、言いますよ?」 澪「ああ、頼む」 梓(……なんでこんなにかしこまってんだろ……? ……えっと……本当の姉妹みたいにだから、なんかこう、改まった空気のまま言うのもおかしいのかな……? じゃあフランクに、あくまでナチュラルに……そう、純にふざけて言うように……) 梓「ねえ、澪お姉ちゃん」 澪「っ!!」///ボッ 律「うわぁ~……澪のやつ、自分で頼んでおいて顔真っ赤じゃねぇか」 唯「お姉ちゃん、ってそんなに良いものなの?」 紬「良いに決まってるじゃないっ!」キラキラ 律「あぁ~……まぁムギも一人っ子だしな。一人っ子特有の憧れみたいなのがあるんだろ」 唯「そうかなぁ? お姉ちゃんって日頃から言われ慣れてるから分かんないや」 紬「羨ましいわ! 唯ちゃんっ!」 唯「じゃあ……紬お姉ちゃ~ん!」ダキッ 紬「はうっ! …………」 唯「……紬お姉ちゃん?」 律「安心しろ唯。あまりにも嬉しすぎてちょっと意識が飛びそうになってるだけだ」 唯「そうなの?」 紬「…………はっ!」 律「あ、戻ってきた」 紬「も、もう一度お願い、唯ちゃん!」 唯「紬お姉ちゃ~ん!」 紬「唯ちゃんっ!!」ギュ~ 梓「…………」 澪「…………」ポ~ 梓「……えっと……澪お姉ちゃん?」 澪「はうっ!」ボッ 梓(……なにこの可愛い生き物」 梓「澪お姉ちゃん」 澪「あぁっ!」/// 梓「澪お姉ちゃん!」 澪「ぐぅっ!」/// 梓「澪ちゃんっ!」 澪「ひあっ!」/// 梓「……って、先輩にちゃんなんて失礼でしたね、すいません」 澪「そんなことはない! もっと! もっとお願いしますっ!」 梓「えぇっ!?」 澪「後輩の梓にちゃんで呼ばれるなんて……お姉ちゃんと同じぐらい新鮮で良かったぞ!」 梓「そ、そうですか……?」 梓(あまり褒められてる気がしない……) ガチャ 憂「みなさ~ん」 唯「あ、憂。おかえり~」 憂「ただいま、お姉ちゃん。お風呂気持ち良かったよ」 唯「それは良かったよ~」 憂「でも、私が一番で良かったの?」 唯「良いんだよ良いんだよ。どうせ私たち、夜遅くまで起きてるんだし」 律「そうだな。文化祭でのライブが終わって、部室で寝ちまってもんな」 紬「たぶん、中々眠くならないわねぇ~」 律「ま、明日は振り替えで休みだし、別に良いんじゃないの?」 唯「そうだね」 憂「それで、次は誰が入られます?」 律「そうだな……んじゃ澪、入って来いよ」 澪「ヤダ!」 憂「えっ?」 律「ほらワガママ言ってないで。早く入って来い」 澪「ヤダ! もっと梓と一緒にいるっ!」 3
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澪「何が吐かんじゃボケ。デコにでも吐いてほしんか」 澪「ワシもう食い終わったけ行くわ。じゃあの」ガチャ バタン 紬「……なんで吐かなかったのかしら…」 律「ほ、発作中は吐かないのかな」 紬「そうなのかも…また一つ澪ちゃんの生態が解明されたわね~」 律「珍獣かよ」 唯「うぅう~…ヒック……ぇうっ」グスン 律「おい唯いつまで泣いてんだよ~、ほら私の顔食べて機嫌なおせよ」ブチ 唯「ありがとぉおおあんぱんまぁああん ひゃぶっ」ペロペロ 律「ぅあっ私の顔なめんな!アンパン食べろって言ったんだよこらっ!!」 紬「唯ちゃんずるいわ!私もりっちゃんの顔食べたい!」ガバッ 律「皆見てますからぁあああぁああ!!」 「ぅおえええっ!」ビタビタビタビタ 律唯紬「!?」 ざわざわ… 澪「携帯忘れ…ぉぶぇ!」ビチャビチャ 律「なにしてんのお前…」 律「…ってな感じでもー大変だったっつーのよ…カレーげろだったしさぁあ」 梓「うわぁあひどいですね」 澪「……不意打ちだったから私は悪くないだろ…」 律「しかもこいつその場から走り出しやがって結局私らで片したんだぜ~」 梓「うわぁああああひどいですねぇえ~っ」 澪「……不意打ちだったかr」 律「もういいっつーの」 澪「……」 … 紬「みんな~お茶が入ったわよ~♪」カチャカチャ 唯「待ってたよぉ~!ムギちゃん今日のお菓子は~?」 紬「唯ちゃんの大好きなショートケーキよ♪」 唯「ほんま!?やったでムギちゃん!うれしいよぉおお」 律「うまそー、やったな唯~」 梓「生クリームって心躍りますね、そこらの乾き物とは格が違いますね」 紬「はい唯ちゃん」カチャ 唯「わーい!いっただっきま~…」 梓「あっ。ちょっと待ってください先輩」 唯「えっ、何~?はやく食べたいよぉ」 梓「携帯携帯……」ゴソゴソ 梓「よし。録画準備……いいですよー、OKです。いつでもどうぞ」 唯「」 律「な、何してんだ梓……」 梓「唯先輩がお菓子食べてるムービー撮るんです」 律「撮ってどうするんだよ…」 梓「憂に先輩のお食事ムービー自慢されちゃったんで私も撮ろうかなって」 唯「あ、あずにゃんやめようよぉ…恥ずかしいよー」モジモジ 梓「私のことはかぼちゃだと思ってどうぞ気にせず食べてくださいよ~」ピロリン♪ 唯「……ぅう…」カチャ モグ… 唯「……」モグモグ… 梓「……」 梓「…う~ん……」キュポ キュキュー トン 唯「?」チラッ カンペ「もっと楽しそうに!感情をこめて食べて!」 唯「…………」 唯「おっ、おいしいよー」モグモグ 律「……なぁあずs」 梓「シッ!」 律「……」 梓「……」キュキュー トン カンペ「唯『甘くっておいしいよぉ~、あずにゃんみたい♪』 どうぞ!」 唯「……」モグ… 梓「……」ジーッ 唯「あまくっておいしいよーあじゅっ にゃんみたい」 梓「!!!」ジュル 律(クッソ棒読みだし……噛んでるし…) 唯(うぅ……)モグモグ 梓「……」カキカキ… 律(まだやんのか…いい加減声出したい…) カンペ「唯『あずにゃんあ~ん♪』→ケーキをカメラにくっつける勢いで!」 唯「……」 唯「……あずにゃんあーん」スッ べちょ 梓「!!!」バッ 梓「レロレロレロレロレロ」 梓「はいオッケーです」 唯「ふぁあぁああ~」ガタン 律「ったくアホくさいことすんなって…」 梓「大真面目ですよ~ …んん?」じぃい 律「…な、なんだよ」 梓「そういえば今日は律先輩ヅカモードだし、先輩のも撮っt」 律「叩き折るぞ」 梓「まぁまぁそんなこと言わずに、かわいい後輩のためだと思って~」ピロリン♪ 律「……」 律「はぁ。普通に食ってりゃいいんだろ?ったく」モグモグ 律「……(何が楽しいんだこんなん撮って)」モグモグ 梓「……」キュキュー トン 律「ん」 カンペ「ここでボケて!」 律「」 律「……あっ、私おでこに口ついてたんだー」べちょ 梓「えっ」 梓「なんですかそれ」 律「……//」プルプル 唯「りっちゃんおでこにクリームついてるよぉおおお」ガバァ 律「うわぁあああああ!」 澪「ングっ」 律「げぇっ!?澪待っ…唯離れろぉお!!」 唯「レロレロレロレロレロ」 澪「ぅぷ」 律「うわっ!おいやばっ…梓!」 梓「任せてください」パシンッ! 澪「いでっ!」 梓「…」パシンパシンッ! 澪「あがっ!ひぎぃ!」 梓「…」パンパン パシンッ 澪「ちょぁっ、やめっ…!い、いつまでビンtはぐっ!!!」 梓「律先輩のもういいぞコールが無いんで…」パシンパシン 澪「ぶへっ!はぶぁ!ひゃめへ……ゆるひて…」ボロッ 律「も、もういいぞ…」 梓「分かりました」ピタ 澪「はぁはぁ……ぅぐっ…」ドサリ 澪「……」 唯「し…死んだの?」 律「んなアホな」 梓「……」スッ 梓「! み、脈が…」 律「こらこら」 澪「……」ムクリ 唯「あっ、澪ちゃん大丈夫~?」 澪「帰る」 律「えっ」 澪「いじめられたから帰るっ…ぅう」ガチャ 律「ちょ、待てって澪~!」 バタン 唯律紬「……」 梓「あー…今度会ったら謝っときますから~……」 律「頼むわ…」 紬「どうしよう?」 唯「澪ちゃん帰っちゃったもんね…」 律「じゃあ私らも帰るか」 紬「そうね、じゃあ片付けて…あ、澪ちゃんのケーキまだ残ってる」 唯「食べる!」 律「おいおい唯は食欲魔人だな~」 唯「わーい」モグモグ ――― 澪「……」テクテク 澪「…」ピタ 澪「……だ、誰も追ってこないぞ……」 澪「くっそぉ……」テクテク 澪「……」テクテク 澪(こ、こんなのいつもの事じゃないかっ……なのに…)テクテク 澪「うぅ……」ジワッ 澪「……泣かないぞ…」 和「あら、澪。もう帰りなの?」 澪「あ…和……」 和「目赤いわよ」 澪「そ、そう?あれー、花粉症かな~っ」ゴシゴシ 和「…もしかしてあの不良の子達に……」 澪「えっ。ち、違う違う!全然違うって」 和「じゃあどうしたっていうのよ。泣いてたんでしょ」 澪「……ぅう……その……」 澪「ぶ、部活でいじめられたんだ」 和「え!?」 澪「それで飛び出してきたんだ…」 和「ほんとなの?」 澪「うん…梓が何もしてないのに私のことビンタしまくってきて…」 和「ひ、ひどい…」 澪「唯も…」 和「唯も!?唯も何かしたの!?」 澪「ビンタされて倒れた私を指差して『死んじゃったかな~w』って笑った…」 和「……」 和「嘘ね。流石にあの子はそんなことしないわよ」 澪「えっ」 和「はぁ……じゃあね」スタスタ 澪「」 澪「ドジった…梓の話だけにしとくんだった……くそぅ」 … 律「あ、私カチューシャ買いにいくからこっちだ」 唯「ばいばーい」 律「またなぁ。明日で一週間終わりかー、土日どうする?」 唯「んー…わかんないや。明日話そうよ~」 律「あいよー」 梓「……」 律「……」 律「…じゃあ私商店街行くから~」テクテク 梓「……」テクテク 律「あれ、ついてくんの?」 梓「だめですか」 律「別に。自由だし」 梓「ですよね」 … 梓「ありましたー?」 律「いや、この二つで迷ってんだけど……」 梓「どっちも黄色じゃないですか」 律「微妙に違うんだよ……こっちの方がいつものに近いかなぁ~」 梓「同じですって」 律「よく見ろって、も~これだから素人は」 梓「それよりこのねこと魚模様のやつがいいですよ~」 律「柄モノは嫌いだから却下」 梓「採用!」 律「却下」 梓「けち。じゃあちょっと試しにつけてみてくださいよ、それぐらい良いじゃないですか~」 律「やだよ恥ずかしい…気に入ったんなら梓がつけろよ」 梓「えっ」 律「…そうだ、たまにはお前がデコ見せたらどうだよ!wこらっ」グイ 梓「な、なんですか…やめてくださいよおおお」 律「ほらいいからつけてみろって!ほらほらぁああ」グイグイ 梓「んんんんんん~!」 スポ 梓「あっ」 律「」 律「ぶはっ!似合わね…うははは!w」 梓「……」プルプル 律「やべ、こりゃ保存だわw」パシャ 梓「!!」 律「…お~、いい反射具合だな~w」 梓「何すんですかぁあああ!!!」 律「うわっやめろ!やめろってっ!!」 梓「その携帯叩き折ってやるですよぉおおおおお!!」グイグイ 律「ちょちょ、マジで折れるだろこらぁああっ!」バッ 梓「はぁはぁはぁ……ふぬぅうううぅうう」 律「お、落ち着け!分かった消すから…もぉ~せっかく珍しいもん撮れたのに…」ピピ 律(なーんちゃって唯に送っといて後で回収しよっと)ピロリン♪ 律「…ほら消したぞ~」 梓「……」 梓「嘘ですね」 律「!? な、何言ってんだもう無いだろ、見てみろって!」 梓「誰かに送りましたね…唯先輩かな」 律「え゛っ!?まっさかぁああ~!」 梓「…電話していいですか?」 律「」 梓「もし電話して律先輩から写メが届いてたなんてことになってたら…」 律「……」ゴキュリ 梓「先輩の携帯にキャメルクラッチかけますよ」 律「うっ…」 梓「本当の事を言うなら今ですよ先輩」 律(な、なんだこのすっげーマジなオーラ……やッべ……) ブーンッ ブーンッ 律「!!」 梓「おや、メールですか?」 律「あ、あぁそうかなぁ~後で見ようかなー」 梓「見せてくださいよ」パッ 律「あっ!!や、やめろ!」 梓「……」ピピ From:唯 Sub:いっぱつギャグ? 『これあずにゃん?よくわかんないけどういに見せてみたら ういの腹筋ねじきれちゃってご飯作れなくなっちゃった!! なので今日はピザのでまえをとりまーす☆いいでしょ~♪ ゆい』 梓「…こんなん出ましたけど」 律「な、なんの事だろうな~!いまいちよくわかんないよなぁ!ははは」 梓「……じゃあこの携帯はブロッケンマンになってもらうという事で…」ググッ 律「あぁぁあ分かった分かった送ったよ悪かったよぉおおだから折るなぁあ!」 梓「…罰として律先輩は向こう一週間カチューシャ無しで生活してください」 律「はぁ!?なんでそんなk」 梓「…」グッ 律「!!」 律「し、しない!カチューシャしないから!だから携帯返せってぇええ!」バッ 梓「わぁ。あははは」 律「な…何笑ってんだ…」 梓「ほんとに折ると思いました~?」 律「」 梓「ぷぷ…結構マジビビリでしたね。ヘケッ」 律「……このやろっ…」プルプル 梓「これ買います、気に入ったんで」 律「え、買うの?」 梓「憂の腹筋がはじけとぶほどなら買うしかないじゃないですかー」 律(なんだそりゃ…) 13
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唯の部屋 憂(唯)「そういえば、中の生活はどうだった?」 憂「………」 憂(唯)「憂…?」 憂の身体が小さく震えています 顔を覗き込むといい歳して泣いてました 憂「うぅっ…!寂しかった!!」ポロポロ 憂「お姉ちゃん、手紙もくれないし面会も来てくれないんだもん……」ポロポロ どうやらわたしへの怒りが完全に治まっているようです 憂「もういい子にするから、おねえちゃんと離れたくないよぉ……」ポロポロ 憂(唯)「!」 『お姉ちゃんいないと死んじゃう病』が発症しました この状態の憂はわたしのさじ加減一つで天使にも悪魔にもなります さて、何しようかなww その日の夜、憂にトラックの運転を教えてあげました もの覚えがいいので、すぐに人をはねるレベルまで上がりました キキィィィィィィ!!!ドンッ!!! 憂「………」 唯「どう?」 憂「き、気持ちいい……」 唯「だよね!?人をはね飛ばした瞬間が堪んないよ!!」 憂「お姉ちゃん!次に行こ!次!」 唯「よーし!今日は徹トラだよー!」 わたしたちは飲み屋をハシゴするかのように夜の街に繰り出しました 次の日、わたしは何気ない顔をして学校に行きました あずにゃんに脅されて澪ちゃんたちを轢いたのでみんな優しかったです 紬「唯ちゃん大変だったわね……」 和「これからはちゃんと相談するのよ?」 唯「うん、心配かけちゃったね……」 ブス共と会話をしてあげてると異変に気づきました 律っちゃんがいない 唯「あれ?律っちゃんは?」 その時でした 廊下から聞き覚えのあるエンジン音が聞こえたのです ブロロロロロロロロ…………… まさかと思い、わたしたちは廊下に出ました そこには生徒を次々とはねてるトラックがいたのです すぐに犯人がわかったのですが、とりあえずあずにゃんの名前を出しときましょう 唯「あずにゃんだ!あずにゃんだよ!」 そうこうしている内にトラックは階段を降りていき姿が見えなくなりました 和「酷い……」 唯「あずにゃんめ~」 唯「やっと学校に来たと思ったらこれだよ!」 紬「………」 紬「ホントに梓ちゃんかしら…?」 タクアンが何か言ってます 紬「一瞬、律っちゃんの姿が見えたような……」 やっぱバカですww 平沢家 憂「お姉ちゃんごめんなさい!」 唯「昼間は運転しちゃダメって言ったよね?」 唯「どうして分からないのかな?顔を見られたらどうするの?」 憂「大丈夫だよ、ちゃんとカチューシャして律さんの…… 唯「そういう問題じゃないよ!!」 唯「言うこと聞けない子はお巡りさんだよ!今からお巡りさん呼ぶね!?」 憂「や、やだ!!もうお巡りさんは……うぅっ…!」ポロポロ 憂はあらかじめ、前の日の夜に律っちゃんを夜襲し学校を休むように仕向けました そして、律っちゃんに変装しトラックに乗って暴れたのです もう以前の憂じゃありません 今や平気で人を落とし入れる殺戮兵器です 憂「おねえちゃぁん……」ポロポロ だけど、こうなってしまったのもわたしが原因なのかもしれません 特別に許してあげます 唯「次やったら、めっだよ?」 憂「うん!」 その日の夜、律っちゃんが家にやって来ました 律「唯!さっきのメールどういうことだよ!?」 律「警察が家に来たぞ!」 わたしは律っちゃんにメールをしたのです 『律っちゃんに変装した変な人が学校で暴れてたよ!』 『お巡りさんが来るからわたしの家に来て!』 唯「メールの通りだよ」 唯「わたしは犯人の顔を見てないから分からないけど、ムギちゃんが律っちゃん律っちゃんって言いふらしてて……」 律「はぁ?くそっ意味がわかんね……」 唯「そういえば律っちゃん、その頭の包帯はどうしたの?」 律「これか?これは昨日通り魔にバットでやられたんだ」 律「最近、ツイてないよ……」 憂「ぶふー!wwwwww」 律「えっ?」 憂「………」 唯「しばらく、わたしの家にいなよ」 唯「あずにゃんもいるし……」 律「梓いるのか!?あの野郎…!」 唯「律っちゃん、あずにゃんを攻めないであげて」 唯「あずにゃんも大変だったんだよ」 律「でもさ、お前に人殺しをさせたんだぞ?」 律「なんで庇うんだよ?」 唯「あんなクズでも、大事な後輩だからだよ……」 唯「軽音部の後の事はあずにゃんにしか任せられないもん……」 律「唯……」 憂「律さん、喉渇いてないですか?」 憂「ジュース作ってみたんです」 律「ジュース?」 憂「はい、憂ジュースって言います」 憂「まぁお姉ちゃんが作ったんですけど……」 律「唯が作ったのかwちょっと心配だなww」 そう言うと律っちゃんはジュースを口に運びました 憂に目を向けると、憂はプルプルと震え笑いを耐えていました 律「ぷはー!うめー!!」 律「唯にこんな才能があるなんて知らなかったよ」 律「将来はジュース屋さんで決まりだな」 唯「えへへ、ういー!就職先が決まったよー!」 憂「ちょwwお姉ちゃんやめてwwww」プルプル 律「?」 その後、律っちゃんをあずにゃんのいる憂の部屋に連れて行きました 事情を話して首輪もつけてもらってます 6
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登録タグ 事件 危険度1 悲劇 日記 未解決事件 犯罪 真実 謎 非常識 鬱 愛知県豊田市で2008年に起こった通称「気のせいだよね事件」という未解決事件についての記事がヒットする。 + 事件の概要 殺害されたのは地元高校のサッカー部のマネージャーをしていた女子高生Aさんであり、本来なら帰宅している時間に帰宅していなかったことを不審に思い探していた両親や知人がAさんの遺体を発見したことにより事件が発覚した。 死因は窒息死であり、下着が脱がされていたり首にはビニールテープが7重にもまかれていたり口には白いタオルが押し込まれていたなどと明らかな計画的犯行であったことがわかっている。 また現場から15km離れたところにAさんのカバンが発見され、財布や青いジャージなどは盗られていたものの腕時計や電子辞書などは残されていたことから犯行動機が不明となっている。 事件が起きた場所は元々地元民から「変質者ロード」と呼ばれるほど変質者による犯罪や目撃が多く、その変質者に殺害されたなどと噂されることもあるが真相は未だ不明である。 殺害されたAさんは事件前日にこのような日記をインターネットに残していたことが判明している。 + 日記の内容 前日 《なんであんな日に限って見ちゃったのかなあ…ほんともういや…》(7時6分) 《なんかこわいんだけどお母さんおそいよお》(19時) 《違うんだよね…? 気のせいだよね?》(22時7分) 事件当日 《気持ち悪い 部活どうしよ》(12時12分) この事件内容の異常や書き残した日記の不可解さから現在でも謎が多い事件として語り継がれている。 分類:謎、真実、非常識、鬱 危険度:1 コメント 1!怖いな。 -- 名無し (2021-04-07 13 25 03) まだ解決してないのも怖い -- ショボーン (2021-04-07 14 12 00) 未解決なのがさらに怖さを引き立てる。 -- ゲーム太郎 (2021-04-07 14 13 26) 謎すぎるぜ… -- ナイル (2021-04-07 15 31 11) 「未解決事件」って、ホントに下手なホラー話よりもよっぽど怖い。 -- れいやん (2021-04-07 23 20 33) 年頃の女の子が曖昧に「あんなもの」って表現してるってことは性的なことなのかな -- 名無しさん (2021-04-07 23 45 03) ↑その上「下○が脱がされていた」とも書いてあるのでそれっぽいですね… -- 名無しのピーヤ (2021-04-09 14 56 23) 彼女に一体何があったんだろうか… -- 名無しさん (2021-04-09 19 54 58) 日記こわ… -- 名無しさん (2021-04-10 11 30 18) 性的の事件はホント嫌い -- 香水のせいだよ〜 (2021-04-10 13 20 18) ストーカー被害に遭ったのかな? -- 名無しさん (2021-04-11 08 08 28) ほんとに怖いのは事件化してない事件やで -- 名無しさん (2021-07-13 10 39 10) そんな道があることすら怖い -- 黒星雷斗(VTuber志望) (2021-11-08 21 34 46) うううううううううううううわああああああああ無理怖い -- 名無しさん (2022-03-28 18 02 43) 一気に謎が深まるぜ☆ -- ねろ (2022-03-28 19 29 06) これまだ未解決事件なのか -- 名無しさん (2023-03-15 04 09 12) これの関連でお姉ちゃんだよ事件出てきたんだがワイの名前ひとみなんやマジで勘弁してくれ怖い -- 24歳 学生 (2023-08-13 15 35 51) これは、、、えぇ -- 名無しさん (2023-10-01 12 40 22) はやくつかまってほしい -- アル (2023-11-04 16 49 11) 名前 コメント
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35 名前:SS「たれりっちゃん」[sage] 投稿日:2009/07/19(日) 20 47 26 ID kZnDbMV5 憂「けいおん部のマスコットストラップを作ってみました」 律「おぉ!あたしたちのデフォルメキャラか。あいかわらず器用だなぁ憂ちゃん」 紬「小さなぬいぐるみがストラップになってるのね……可愛いわぁ」 澪「なんか唯だけいやに精巧な気がするんだけど……」 憂「お姉ちゃんはほら、普段からたれてるんで……」 唯「た、たれてるなんてひどいよ憂!」 梓「事実じゃないですか。しかしたれゆいせんぱい可愛いなぁ。いぢめたいなぁ」 唯「ぶーぶーっ!それじゃあこのたれりっちゃんだって結構上手くできてるじゃん!りっちゃんもごろごろしてるから作りやすいんだよう!」 律「なんだとー!……と否定できないなぁ……」 澪(たれりつかわいすぎる……) 律「憂ちゃん憂ちゃん、これもらっちゃっていいかな?」 憂「えぇ、いいでs」 澪「ちょ、律のは私がもらうよ!」 律「えっ?」 澪「じ、自分のストラップつけても仕方ないじゃないか!だからこのたれりつは私がもらうよ!」 律「で、でも自分がモチーフだし……」しゅん 澪(あぁっ……律がしゅんとしてる……心が痛いよう……でもたれりつは欲しい……律の笑顔……) 澪(比べるまでもねぇ!) 澪「律ごめん!これ返s」 律「じゃあたれ澪もーらいっ!交換ってことにしよーぜーっ!」 澪「えっ」 律「一人一個なんだし、いいだろ?まさか澪、自分のも一緒につける気だったのか?」 澪「そ、そういうわけじゃ……(そう言われると二人並べてみたかった)……ないし……いいよ!」 律「そっか!それじゃさっそく~♪」しゅるる 澪「それを私だと思って大事にしてね!片時も離さないでね!絶対だよ!私もずっと持ってるから!約束だよ!」 律「う、うん……わかった」 澪「おはようからおやすみまで律を見守るからね!」 唯「……澪ちゃん、重いね」 梓「物理的な意味じゃなくて、ですよね」 紬「愛はいくら重くてもいいのよ」にこにこ さわ子「ねぇねぇ憂ちゃん、私のストラップはどこ?」 憂 「えっ?」 さわ子「えっ」 出展 【けいおん!】田井中律は虹色カチューシャ45【ドラム】 このSSの感想をどうぞ 名前 コメント すべてのコメントを見る えっ -- (名無しさん) 2010-05-22 11 32 36
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すふるんbot@sufuru_meigenとは すふるんの迷言とかどーでもいい発言を集めたbotだよ 厨二病です すふるんのツイートとかをコピペしてそのまま使ってるから誤字脱字があったらすふるんのせいだよ 文法おかしかったり「なにいってんだこいつ」って思ってもすふるんのせいだよ 「かわいい」「きもい」「おはよう」「おやすみ」にはちゃんと答えてくれるよ ほかのリプにも返信するけど会話にならなかったりうざかったりするよ すふるん@sufuru7216とは 魔法少女 物理部だった 永遠の厨二病 希望と神秘を秘めている王蟲に乗って旅をしたい お姉ちゃん大好き ブルースクリーン